異世界を乗りこなせ!!『ライドンキング』

異世界を乗りこなせ!!『ライドンキング』

異色の異世界もの

異世界を乗りこなせ!!『ライドンキング』

突然異世界に転移したら、あなたは欲望を抑えられますか? 今回ご紹介するのは一風変わった異世界転移物語、「ライドンキング」です。 王道のファンタジーや、これまでの異世界系に飽きてきた人におすすめの1作になっています。 「ライドンキング」とはどのような物語なのか、世界観やキャラクターと共に見ていきましょう。

 

「ライドンキング」~笑えるくらい強い大統領の秘密~

「ライドンキング」が他の異世界系作品と比べて大きく違うのは1点。異世界に転移したから強いのではなく、元から異常に強い人が異世界に転移してしまったことです。しかもその転移した人物が一国の大統領というから、余計に驚きますね。

それでは「ライドンキング」の魅力を、じっくりご紹介いたします。多少のネタバレを含みますので、その点はご了承ください。

大統領異世界を行く!

「ライドンキング」は、プルジア共和国終身大統領アレクサンドル・プルチノフがテロリストに襲われるところから始まります。

いつも通り虎に乗って街を移動していた大統領に、突如迫る大型トラック。しかし大統領は慌てません。石畳を踏みつけ、その勢いで跳ね上がったトラックを柔術で投げ飛ばします。

無事にテロを切り抜けたのも束の間、投げ飛ばしたトラックのせいで数メートルはある巨大な石像の頭が大統領に激突。しかし大統領はこれくらいでは死にません。石像の頭がぶつかり気を失った大統領、彼が目を覚ましたのは見知らぬ洞窟でした。

周囲を見渡し、外に出られそうな扉を見つけた大統領。扉を開いた彼を待っていたのはテロリストではなく、火を噴く巨大なドラゴンでした―。

ご覧いただいた通り、明らかにおかしなポイントがいくつもあります。中でも飛びぬけておかしいのが大統領の戦闘能力です。大統領の戦闘力は人間のレベルでは測れません。トラックと戦って勝つ男を人間と呼んでいいのか、怪しいものです。

そしてこの後、大統領は目の前に現れたドラゴンとも戦闘を繰り広げます。勘違いから戦闘になったのですが、普通はどんな勘違いがあってもドラゴンとは戦いません。プルジア解放の英雄アレクサンドル・プルチノフ、どのような場所においても止まることを知りません。

このドラゴンとの戦闘の際に知り合った少女2人に案内され、大統領は異世界を旅することになるのです。まだ見ぬ生き物の背を求めて、大統領は異世界を行きます。

大統領と彼を取り巻く仲間たち!

ここでは異世界で知り合った大統領の仲間と世界観をご紹介します。素手でドラゴンと戦う大統領を仲間にするくらいなので、周囲の人もかなり変わった人たちです。

アレクサンドル・プルチノフ

結論から言うとドラゴンを素手で倒せるくらい強いです。飛び蹴りで空飛ぶドラゴンを落とし、尻尾を掴んでプロレス技のドラゴンスクリューを決めます。

物語が進めば進むほど、その規格外の強さが浮き彫りになっていきます。

冒険者 サキ

大統領に助けられた駆け出しの魔法剣士です。

お金に汚く損得で物事を判断する、ちょっとあれな一面もあります。しかし根は善人で、損得抜きで困っている人を助けることもあり、憎めません。彼女の損得勘定があったからこそ大統領は異世界を旅することができたので、結果オーライですね。

冒険者 ベル

サキ同様、大統領に助けられた魔法少女です。比較的諦めが早く、刹那的に生きている様子が描かれています。

彼女はポーションジャンキーという残念な一面も持っています。ポーションには依存性があり、多量に摂取することは避けるよう教えられます。しかも彼女はポーションを飲むと服を脱ぎたがるので、厄介極まりないです。

反面魔法や魔力については詳しく、頼れる仲間なのは間違いありません。

紹介した2人以外にも多くの種族やキャラクターが登場します。敵も味方も、人も獣もとにかく魅力的で、必ず好きになるキャラクターに出会えますよ。

大統領の夢、まだ見ぬ乗り物のために戦え!

大統領はその武力に目が行きがちですが、一番強いのは騎乗欲です。とにかくあらゆる乗り物に乗ることが好きで、機械、生き物、国家でさえ乗りこなします。

プルジア解放からしばらく、彼は満たされぬ欲求を抱えて生きてきました。その欲望、あらゆる乗り物に乗りたい騎乗欲が異世界に来て爆発したのです。

異世界の生き物は、大統領がいた世界とは全く違う規格外の生物ばかり。ドラゴン、巨大狼、オーク、ケンタウロスなど大統領にとっては夢のような世界です。ライドン(騎乗)する瞬間はこの作品のみどころの1つなので、注目してくださいね

大統領が魅力的に映るのは、彼の魅力を余すところなく伝える技術があるからです。作者の馬場康誌先生は代表作・空手小公子シリーズからも分かる通り、迫力ある戦闘と精緻なキャラクター描写に定評があります。

とりわけ筋肉の描き方については素晴らしいとしか言えません。大統領の強さに納得がいくのも、画の説得力があるからです。打撃や投げ技、その一挙一動に迫力があり彼の強さを存分に表しています。

また基本的にはクールな大統領ですが、ライドンする瞬間は子供のような表情を浮かべます。圧倒的な武力と子供の無邪気さを併せ持つ大統領、そのギャップが大きな魅力なのですね。

欲望とは生きるための糧

「ライドンキング」は月間少年シリウスで好評連載中です。コミックスは2019年1月に第1巻が出たばかりなので、この機会に是非読んでみてください。

どんな世界でも、生きるために必要なのは“何かをしたい”という欲望。大統領はその部分が人より少しだけ強く、素直です。

気持ち良いほど自由気ままに振舞う大統領と一緒に、異世界の旅を楽しんでくださいね!