鬼を滅し、命を救え!!『鬼滅の刃』

鬼を滅し、命を救え!!『鬼滅の刃』

残酷な世界で懸命に生きる兄妹

鬼を滅し、命を救え!!『鬼滅の刃』

現在ジャンプ誌上で最終決戦を繰り広げ、2019年春にはアニメ化も控えている作品があります。 それが「鬼滅(きめつ)の刃」、今最も熱い漫画の1つです。 過酷な運命にさらされながらも、ひたむきに生き続ける少年たちの物語。 今頑張っているあなたにこそ届けたい作品です。 それでは「鬼滅の刃」の魅力を一緒に見ていきましょう。

 

読み応え抜群、「鬼滅の刃」の面白さに迫る3つのポイント!

「鬼滅の刃」の何が読者を惹きつけ、どこに共感するのかをじっくりご紹介いたします。熱く、悲しく、それでいてどこか温かい、鬼滅の世界を是非知ってください。

※多少のネタバレを含みますが、その点はご容赦ください。

1.全てに容赦の無いストーリー!

あらすじですが、「鬼滅の刃」の舞台は大正時代の日本です。主人公は竈門炭治郎(かまどたんじろう)。炭を売り一家7人を支える少年です。

彼の慎ましくも幸せな日常は、家族を鬼に惨殺されたことによって一夜にして壊されます。唯一生き残った妹の禰豆子(ねずこ)も鬼に変えられていました。妹を人間に戻すため、家族の仇を討つため、炭治郎と禰豆子は故郷を捨て旅立つのです。

あらすじからも分かる通り、主人公に対して容赦がありません。昨今の少年漫画ならもう少し救いがあるのですが、とにかく徹底的に打ちのめされます。

家族に限らず、親しくなった人や仲間も容赦なく死にます。ご都合主義で生き残ることはほとんどなく、あるのは必然だけです。人との出会いや反応も思い通りに行くことの方が少なく、一悶着あるのが当たり前です。

これは覚醒や援軍など戦闘面においても同様です。強くなるためには鍛錬をするしかありませんし、援軍も準備が無ければ来ません。無理に限界を超えた力を使えば反動でダメージを受けますし、援軍を期待して戦うと死にます。

またこの法則は主人公だけでなく敵である鬼にも適用されます。悲しい過去があろうと、酷い行いをしようと、どんなに強かろうと、全く関係ありません。強ければ生き残るし、弱ければ死ぬ、当たり前ですが全てに平等に適用されます。

これだけ見ると辛いだけの世界で凄く暗い話に思えますね。しかしそうではありません。この世界だからこそ、炭治郎や仲間たちの生き様がより輝きを放つのです。

暗く重い戦いの世界だけではなく、ほっこりした温かい日常もしっかり描かれます。だから人が死ぬと悲しいし、敵を倒すと喜びと同じくらいの切なさがあります。彼らが生きているからこそ容赦の無い世界観が際立ち、それが読者を惹きつける魅力のひとつになっているのですね。

2.凄惨な世の中を生き抜く主人公!

物語の主人公は突然全てを奪われた少年・炭治郎と、鬼に変えられた少女・禰豆子の2人です。2人はこの世界において特異な存在であり、戦いを終わらせるかもしれない重要な要素でもあります。

炭治郎

まず炭治郎ですが、彼は普通の人よりも鼻が利きます。犬のように匂いをかぎ分けるのはもちろん、感情すらもかぎとります。

また鍛錬を重ねることで剣術も習得し、鬼と戦えるようになっていくのですが、彼には他にも秘密がありました。その秘密こそ鬼を打倒する鍵になっていくのです。

詳しくは、是非本編をお読みください。

炭治郎最大の魅力はその精神にあります。禰豆子を見れば分かる通り、鬼は元々人間。つまり鬼を斬るということは人間を斬るということでもあります。

炭治郎はとにかく優しい人間です。ただ優しく手を差し伸べるだけでなく、その人のことを思い、行動します。そんな彼だからこそ鬼を斬るのにも苦悩し、それでも迷いを振り切り前に進み続けるのです。

厳しい日々の中でも優しさを忘れず戦い続ける、その精神力こそが炭治郎最大の魅力です。

それは独特なセリフの数々にも端的に表れています。

炭治郎の不器用さや優しさ、熱さといった人柄がとてもよく伝わってきます。何でもない一言が面白かったり、おしゃれじゃないから格好良かったり、本当に魅力的です。

特に好きなのは「頑張れ炭治郎頑張れ!!俺は今までよくやってきた!!俺はできる奴だ!!そして今日も!!これからも!!折れていても!!俺が挫けることは絶対にない!!」という長いセリフ。

初めて出会う鬼の元幹部という強敵との戦いで自分を鼓舞するシーンなのですが、ただただ応援したくなる泥臭さと熱さがあります。炭治郎というのがどういう人間か、一瞬で伝わりますね。

口に出して読むととても勇気づけられますので、一度お試しください。

禰豆子

彼女は長い鬼と鬼狩り(鬼殺隊)の戦いの歴史の中で、唯一人を喰わずに生存する鬼です。鬼になりたての瞬間こそ心を失い炭治郎に襲い掛かりましたが、兄の言葉に涙し心を取り戻します。

とある事情から鬼殺隊と戦闘になった時も、炭治郎を救おうと果敢に立ち向かっていきます。その姿を見て、鬼殺隊の人間もこの兄妹には何かあると感じ陰ながら、2人を支援していくのです。

そして戦闘スタイルは蹴り主体の力技で、人と言うよりは獣じみた戦いをします。知能も人のころより落ちているようですが、炭治郎の言うことはきちんと理解しているようです。彼女もまた兄同様、困っている人を救う為に鬼と戦っていくことになります。

普段は寝ているかぽけーっとしているので本作の癒しでもあります。

その他

他にも、鬼殺隊に所属することになった炭治郎は頼もしい仲間たちと出会います。中でも我妻善逸(あがつまぜんいつ)や嘴平伊之助(はしびらいのすけ)とは、盟友と呼べるような関係に。

最初はまっすぐすぎる炭治郎と衝突していても、最終的には仲良くなる。これも炭治郎の人柄がなせるわざでしょうね。

他にもたくさんのキャラクターが登場しますが、もれなく名前が難しいです。
また名前と同じくらい性格にも難がある人が多く、段々と出てくるだけでワクワクするようになります。最初に嫌な印象を受けても二転三転、欠点を含む魅力がどんどん出てきます。

必ず好きになれるキャラクターがいますので、楽しみにしていてくださいね!

3.悲劇を描ききる凄烈な画力!

これまで紹介した通り鬼滅の世界は残酷です。悲劇は悲劇のまま、奇跡など起こりません。その絶望感が伝わるのも作者の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)先生が正面から描ききっているからです。

目や口、汗などセリフが無くてもその表情や仕草から伝わってきます。そして作中の人物が分からない部分は読者も分かりません。伝えるべきは伝え、そうでないものは抑える、情報の取捨選択がずば抜けているからこそ、圧倒的な迫力を持って話が迫ってくるのです。

これは感情だけでなく、戦闘においてもそうです。

鬼殺隊は“呼吸”と呼ばれる独特の剣術を身につけています。鬼も人間離れした回復力・身体能力とは別に、“血鬼術”と呼ばれる特殊な術を操ります。このぶつかり合いも見所のひとつで、その迫力は話が進むにつれてどんどん増していきます。

敵の幹部・十二鬼月が出てくるようになると、激しい技のぶつかり合いで戦闘だけでも十二分に楽しめます。呼吸や血鬼術にも注目して読んでくださいね。

また悲劇だけでなく、戦いが終わった後の安らかな一時も見てほしいです。

起きたことは覆らない、だからこそその一瞬が愛おしいのだと分かります。はしゃぐことも、泣くことも、生きているからできること。是非この瞬間も読み取ってほしいです。

残酷な世界でも笑顔で生きる、「鬼滅の刃」

最初に紹介した通り2019年3月現在もジャンプで連載中であり、この4月からはアニメも控えています。コミックスは現在14巻まで発売しており、描き下ろしのおまけもありますので、是非こちらもよろしくお願いします。

「鬼滅の刃」の世界は過酷で、辛く、くじけそうになります。しかしそんな世界でも炭治郎は人への優しさ、そして笑顔を忘れません。それは彼が前向きに、懸命に今を生きているからです。妹を人間に戻す、家族の仇を討つ、鬼を滅し人を救う、全ては笑顔のために。

頑張り続ける炭治郎、そんな兄を支える禰豆子を、是非応援してあげてください!