素直になったら負け?『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』

素直になったら負け?『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』

プライド高くて面倒くさいけど愛すべき天才たち

素直になったら負け?『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』

「惚れたら負け」「惚れた弱み」など、先に惚れた方が相手よりも立場が弱くなると昔から言われています。 ではプライドの高い者同士が惚れたらどうなるのか? 今回はそんな2人が織りなす新感覚のラブコメ、「かぐや様は告らせたい」をご紹介します。 青春、日常、コメディ、感動、恋愛だけじゃ物足りないあなたにおすすめの作品です。 どのあたりが新感覚なのか、世界観と共にじっくり見ていきましょう。

 

気づけば虜になっている、「かぐや様は告らせたい」の魅力

それでは“かぐや様”の世界やその魅力についてご紹介いたします。愛すべきキャラクターと眩しいほどの輝きを放つ世界があなたを待っていますので、一緒にかぐや様の世界を楽しみましょう。

※多少のネタバレを含みますが、その点はご容赦ください。

1.面倒すぎて面白い、恋愛頭脳戦

私立秀知院学園―世の権力者や実力者の子息が通うエリート校である。

秀知院学園生徒会副会長、四宮(しのみや)かぐや。彼女は日本4大財閥の1つに数えられる四宮グループ本家の娘であり、あらゆる分野において天才と呼ばれていた。

秀知院学園生徒会会長、白銀御行(しろがね みゆき)。彼は質実剛健、聡明英知、学園模試は不動の1位、何の後ろ盾も無く勉学一本で天才たちと渡り合う猛者だった。

そんな2人が生徒会で切磋琢磨するのは当然、そしてお互いを意識するのもまた当然であった。唯一の誤算は、お互いプライドが高すぎて告白を待っている間に半年もの時間が過ぎたこと。

何もない期間は2人の思考を如何に相手に告白させるかへと変貌させていった。こうして毎日のように繰り広げられる、面倒くさいほどピュアな恋愛頭脳戦が開幕したのだ。

まず前提としてかぐやと白銀は両想いです。しかしプライドの高さゆえ、両者とも自分から告白することができません。「告白してきたら付き合ってあげても良いけど?」という思考のまま半年間を無為に過ごすという、天才にあるまじき行いもしています。その結果、こじれにこじれてより面倒くさくなったのが今の状態です。

これだけで伝わる面倒くささと愛らしさ、素直になれば一瞬で終わるのに、とやきもきする状態も楽しみの一つです。

これまで通りの日常と、そこから一歩を踏み出そうと画策する2人の戦い。傍から見ると馬鹿らしくても本人たちは真剣、だからこそ面倒でも楽しい空気が伝わってくるのでしょうね。

2.欠点こそが強み、個性豊かなキャラクターたち

四宮かぐやと白銀御行の個性も十分強いのですが、この作品にはもっと個性の強いキャラクターがたくさんいます。生徒会メンバー、学園の生徒、家族、モブキャラでさえ個性が爆発する始末です。

ということで、2人を除く主要なキャラクターを紹介していきます。

藤原千花(生徒会書記)

天然であるがゆえに凶悪なゆるふわ女子です。

かぐやとは中等部からの友人で、かつて孤立していたかぐやに唯一寄り添った人物でもあります。腹黒い一面を持っていたり、謎の交友関係を持っていたり、底知れない女の子です。

2人の戦いに一切気付かずかき回す、2人にとって大事な友人であり同時に天敵でもあります。

石上優(生徒会会計)

かぐや・白銀を主人公、ヒロインを藤原とした場合、裏の主人公とも言うべき存在が彼です。とある事件から引きこもっていましたが、現生徒会メンバーのおかげで少しずつ社会復帰を果たしています。

コミュ障な部分もあり、ナチュラルにセクハラをしたり、容赦の無いツッコミで精神的ダメージを与えたりと口の悪さも目立ちます。

彼の成長物語もこの作品の魅力の一つなので、注目してください。

早坂愛(四宮家メイド)

四宮家に仕える使用人であり、かぐやの姉のような存在です。学校ではかぐやとの関係性を隠しており、それを逆手に取ってかぐやと白銀の関係を進めようと画策することもしばしば。

普段は冷静沈着クールなたたずまいの彼女ですが、負けず嫌いでマザコンな一面も持っていてとても可愛らしいです。

このようにどのキャラクターも長所と短所を持っており、そのどちらも魅力になっています。他にも書ききれないキャラクターの魅力やギャップがあります。

シリアスな場面では長所をいかんなく発揮し、コミカル場面では短所で笑いを誘います。決める時は決め、それ以外はダメダメという緩急があるからこそより魅力が際立つのでしょうね。

特におすすめしたいのが、生徒会で何かしらのゲームをする時です。かぐやと白銀は普通に楽しみ、藤原がイカサマをし、石上が罵倒するという流れがあるのですがこれが面白い。4人の関係性が分かっているから嫌な気分にもなりませんし、ただただ笑って見ていられます。

他にも魅力的なキャラクターが多く、特にラーメン四天王などのモブキャラは秀逸。5巻のおまけで詳しく解説されているので、是非ご覧ください。

3.活きた世界、だからこそのオチ

かぐやと白銀の恋愛頭脳戦、全く思い通りに行きません。それ以外の日常に関しても予想外の出来事が数多く起きます。それもこれも全てはキャラクターが作品の中で生きているからです。

第3話、映画館での意図せぬデートなどもそうですね。2話での伏線を回収しつつ映画館に別々にやってきた2人。2人は偶然となりに座ったことを演出しつつ、デートを楽しまなければなりません。素直にとなりに座ればいいのに全く妥協せず、その結果あんなことに・・・。どのような結末を迎えたのかは、是非読んでみてくださいね。

ギャグ回と同じくシリアス回や感動回も予想外のオチがあります。

世間的にも評価が高い「花火の音は聞こえない」は、その過程も含めてかなり面白いです。手に汗握る展開もありますし、そう来たかと二転三転する話の展開も面白い。何より、オチでは思わず息を飲んでしまいました。「かぐや様は告らせたい」の全てのエッセンスが詰め込まれているので、この話だけでも読んでほしいです。

このような活きた世界を楽しめるのも、作者の赤坂アカ先生の描写力が優れているからです。特にモノローグでの感情の変化と、個々の関係性を描く力がずば抜けています。何を考え、どのような関係なのか分かるので、安心して楽しむことができますね。

全力だから伝わる、「かぐや様は告らせたい」の面白さ!

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」は現在週刊ヤングジャンプで好評連載中です。スピンオフやアニメも放送中で,今最も勢いのあるラブコメの一つです。2019年3月には最新14巻の発売も控えていますので、この機会に是非お読みください。

日々の生活を全力で楽しみ、目の前のことに全力を注ぐ、だからこそ面白いかぐや様の世界。話が進むにつれて変化する関係性や感情の動きに注目すると、より楽しめます。

2人の可愛らしくも面倒な恋愛頭脳戦、そして楽しい学園生活を是非見守ってあげてくださいね!