塾講師が伝える!『お受験の星』に見る親の心得6か条

塾講師が伝える!『お受験の星』に見る親の心得6か条

中学受験をする親へのアドバイス

塾講師が伝える!『お受験の星』に見る親の心得6か条

『お受験の星』というマンガをご存知でしょうか?勉強嫌い、算数出来ないわんぱく少年の勇太と、思い込んだら一直線に突っ走るお父さん、冷静でしっかり者のお母さんの3人家族が、ちょっと変わった塾の先生の指導のもと、偏差値37から偏差値65の市立中学を目指す物語です。今回は塾講師の私が、この漫画で唸った、親の心得6か条をご紹介します!

 

受検を題材としたマンガの多くは、勉強のテクニックや心得を教える立場のキャラクターの長台詞で解説をしていますが、こちらはそんな説明的長台詞はあまり出て来ません。

例えば「偏差値で一喜一憂しない」という事も、なぜそうなのかを、水泳のタイムが縮まらない事に悩んでいる友だちの相談に乗っているうちに勇太自身が気付くというように、共感しやすいエピソードと共にマンガで描かれている為、とてもわかりやすく納得しやすいように書かれています。

親の心得6か条

『お受験の星』では、当然勉強の方法や受験に対する知識も描かれていますが、それは他の受験を題材にしたマンガでも同様です。けれどひとつ、このマンガ独自の事があります。

それはこのマンガの塾では、入塾申込書に子どもの名前を書く欄の下に親の名前を書く欄があるという事です。塾以外の時間を子どもとどう過ごすかが受験合格の「鍵」を握っているから、親も一緒に入塾して受験生の親としての勉強をしてもらうというシステムで、他のマンガにはない、子どもと父親のW主人公という形を取っているのです。

ですので今回は、その中に描かれている、親の役割について紹介したいと思います。

その1・片方は引いたスタンスでも大丈夫

中学受験は親と子供が二人三脚で体当たりしなければならないのが定説ですし、実際その通りなのですが、両親2人とも同じ熱量を持つというのは難しい事です。ともすればそれで夫婦喧嘩が起こり、家庭内がギクシャクしてしまう事もあるでしょう。

しかし、両親2人ともが受験一直線でシャカリキになると、子どもは家庭の中で逃げ場がなくなってしまいます。むしろどちらか片方の親御さんは少しくらい引いたスタンスでいる方がずっと続く長丁場にはいいのです。

その2・勉強はリビングで

子どもが勉強する場所はどこでしょうか?子どもの部屋ではありませんか?子どもの部屋には学習机もあるでしょうし、教科書も辞書も揃っていますから、当然そこで勉強をするのが当たり前と思っているかもしれません。

けれどその分、自分の好きな物も揃ってしまっている空間です。マンガ、ゲーム、テレビ、雑誌、CD、好きなアイドルのポスター……ひとりきりでそんな中にいて、勉強だけに集中出来る自制心を持っている子どもは少ないです。最初は調子よくやっていても、わからない問題が出てきたら集中力も途切れ他のものに手が伸びがちです。

なので、勉強はリビングで。もしくは親と一緒にいる空間で。子どもがちゃんと勉強しているかどうかきちんと把握出来ますし、子どももわからない事があったらすぐに親に聞き、教えてもらったり一緒に考えたりする事が出来ます。それは子供が勉強から意識を離さない為に重要な要素となります。

その3・志望校は親子一緒に

志望校はどのように決めますか?まず中学受験をすると決めても、すぐには決まらないと思います。ではどのようにして決めるのか?まだ小学生のお子さんだけでは右も左もわからないでしょう。志望校選びは親の仕事です。けれど、だからといって親主導で志望校を決めてはいけません。

親のする事、それは「親が行かせたい学校」を見つけるのではなく、「子どもの行きたい学校」を見つける事。色々な学校を親が調べ子どもに説明し、共に学校見学に行きこの中学に入学したらこんな学校生活が待っているんだ」という具体的なイメージを持たせ、「ここなら行きたい」と本人に思わせる事が志望校の決定に繋がります。

その4・「学習計画」作り

勉強が習慣化してきた頃、受験日までの本格的な「学習計画」を立てる必要があります。これは塾では出来ません。塾で計画を立てる事は出来ても、家でのスケジュール管理は出来ないからです。それが出来るのは、子どもの一番そばにいる親御さんにしか出来ないのです。

「学習計画」は、大きく分けて3つあります。
・大日程計画
  1か月単位で何を目標として学習していくのか明確にします。
・中日程計画
  大日計画をもっと細かく科目ごと、単元ごとに考えてスケジューリングします。
・小日程計画
  中日程を実現する為の、現在から1か月間の時間割と日々の時間割です。

勿論、子どもの進度に合わせた家庭での効率的で無理のないな学習計画を立てる為には、親は現時点での子どもの状況をきちんと把握していなければなりません。

その5・「どうだった?」は禁句

模試が終わった後、手応えはどうだったか気になります。どうだったか聞きたくて堪らない。それが親心です。けど、すぐに聞いては悪いかもと遠慮してしまったり、ただ漠然と「どうだった?」と聞いたりしてはいけません。漠然とした問いかけには漠然とした答えしか返ってきません。そしてそれは、今後の対策には何の役にも立たないのです。

試験が終わった後の質問は子どもの記憶がはっきりしているうちに、「時間配分は上手くいったか」「どの問題でつまずいたのか」などのように具体的に聞いて下さい。間違ったことをすぐに確認出来れば今後の対策を練る事が出来ますし子どもも次回は気を付けようという意識を持つ事が出来ます。

その6・安易に「大丈夫」なんて言わない

もし、子どもの模試の結果が悪かった時や入試前の緊張している時、どんな言葉をかけますか?叱ったり追い詰めるような事を言ってはいけない、励まさなければならないという事をわかっている人は多いと思います。

なんとか元気づけようと思い、咄嗟に「大丈夫」と言ってしまう人は多いのではないでしょうか?

けれど、根拠のない「大丈夫」という言葉は、かけられた方からしたら無責任な安請け合いにしか受け取れません。それを何回もしたら、苛立たせ心を閉ざさせてしまうだけです。そうではなく、子ども自身の不安をちゃんと聞き、これまでやってきた勉強に基づいた励ましをする事が大切です。

まとめ

『お受験の星』では、一貫して「親が楽をしてはいけない」という事が描かれています。必死に勉強する子どもに負けないくらい、やらなければいけない事がたくさんあります。

けれどその頑張った分は、間違いなく子どもの学力に反映されます。子どもを持つ方は、ぜひ参考にしてみて下さい。